2026年6月6日に開催されたAICU Lab+勉強会!
AICUコラボクリエイターたちの濃密な作戦会議&勉強会の様子をライブ感たっぷりにお送りします。次回の勉強会についての情報も!
事前のご質問・トピックリクエスト は info@aicu.jp までお気軽にどうぞ。
https://ws.aicu.jp/series/dcaj/260625/
日時:2026年6月25日(木)12:30〜13:30 Zoomウェビナー
生成AIの普及から約4年。コンテンツ産業におけるAI活用は、制作効率化の議論から、人材採用・育成・組織変革へと論点が移りつつあります。
一方で、多くの企業では「AIを活用したい」というニーズが高まる一方、その能力をどのように評価し、育成し、組織の競争力につなげるべきかについては模索が続いています。
本勉強会では、国内外のクリエイティブAI活用事例や継続的な調査活動、教育現場での実践を踏まえながら、日本のコンテンツ産業が直面する人材課題と今後の展望について議論します。フィンランドのゲーム開発企業 Supercell AI Innovation Lab での経験も交えながら、AI時代に求められるクリエイター像、教育機関と産業界の連携、そしてクリエイティブAIリテラシーの標準化に向けたビジョンを共有します。
【主なトピック】
・長期継続アンケート調査から見えた課題
・クリエイティブAI教育の現状
・クリエイティブAI人材を取り巻く賃金問題
・教育機関と産業界の連携可能性
・AIリテラシー標準化へのビジョン
スピーカー:白井 暁彦
AICU Japan 株式会社 / AICU Inc. CEO / Creative AI Evangelist
Supercell AI Innovation Lab
「タイトルコールから行きます」という掛け声でスタート。しらいはかせは当日も朝まで作業で参加。冒頭のフリートークで紙の重さ単位「連量 (kg)」の話題に。印刷用の「原紙」= A 判の元サイズ A0 (1,189 mm × 841 mm) を 1,000 枚重ねた重量が連量の基準。AICU マガジンのモノクロペーパーバック版や Amazon Kindle プレミアム印刷 / 電子図書館・紀伊國屋展開の近況報告も。
TORAKO さんから BitSummit 関連のおめでとうメッセージが届き、YOUKAI の「毒島さん」のネタバレスレスレエピソードで一同笑い。
🔗 関連: AICU Japan / YOUKAI 公式
「GPT-Image-2 が出てから、キャラクター参照が一気に実用域に入った」
AICU マガジンは Amazon Kindle プレミアム印刷・電子図書館・紀伊國屋にも展開。
殻尾先生がスライドを使って講義スタート。「あなたがその漫画を読む理由は何か」という問いから始まり、「面白いストーリー」「独特の世界観」「魅力的なキャラクター」と答えが分かれる中、最終的には「全部キャラクターに帰着する」という論立て。
しらいはかせから「じゃあ YOUKAI で言うと…」という具体例への橋渡しが入り、両者の掛け合いで理論が深まっていく。
映画・漫画のストーリー構造論で使われる古典的フレームワークを AI 漫画制作に応用。
Wants: キャラが自覚している「欲しいもの」
(例) 平穏な日々・友達とのたわいない会話
Needs: 物語がキャラに「必要なもの」
(例) 傷・呪い・ひどい目に遭う体験
「Wants と Needs が一致するキャラは動かない。乖離が大きいほどドラマが生まれる」。しらいはかせが「だからクロブチは基本的に何もしないんですよね」と補足すると、殻尾先生が「そうかも、確かに」と会話が深まる。
AI ツールでキャラを設計する場合、Wants だけを設定してしまうと「共感はできるが動かないキャラ」になりやすいという落とし穴も指摘。
実制作スライドを使った4つの罠の解説。前半2つ。
AI ツールを使うと、既存の人気キャラクターに引き寄せられた「どこかで見たようなキャラ」が生まれやすい。「似てる」「かっこいい」と感じる美的感覚は訓練済みモデルの出力に同調する。「意識的に違う方向に引っ張り続けないと、全員が同じ顔になる」。
「情報量が多い = 魅力的」という誤解。「一言で説明できる特徴があるか」が重要。キャラクターの「見た目」と「属性」を足し続けると、結果として「何者かわからないキャラ」になる。「引き算の設計が、AI 時代には特に意識しにくい」とも。
しらいはかせから「YOUKAI のキャラデザインで、最初に設計で一番困ったのはどれですか?」という質問が飛び、実制作の裏話も。
キャラクターが「担当感情の操り人形」になってしまうパターン。「この子は怒り担当」「この子は笑い担当」と固定されると、物語の中でそれ以外の表情を見せなくなる。「リファレンス画像を固定しすぎると、AIが特定の表情しか出力しなくなる現象と重なる」という AI 特有の観察も。
「ツンデレ」「最強後輩」「天才小学生」など、人気アーキタイプの設計図に沿ってキャラを作ると、読者が既視感を覚えるだけでなく、物語を「そのアーキタイプが向かう先」に引っ張られてしまう。「アーキタイプは道具であって、キャラそのものではない」。
殻尾先生のスライドは全4枚で構成された実際の登壇資料。それを受けてしらいはかせが YOUKAI キャラクター一人一人への適用を開始。質疑応答や TORAKO さんからの「これは自分のキャラ制作にどう応用できますか」という問いも。
殻尾先生パートの締めとして質疑応答。翌 6/7 (日) に殻尾先生が渋谷ヒカリエ 8F「渋谷〇〇書店」で AICU マガジンの棚番に立つことを告知。「買いに来てください〜」。
しらいはかせのトークパートへ。
「昔の VFX は 1 分 100 万円の世界。今は Claude Code 1 セッションで開発できる」
自分だけが使うツール「マイツール」を作り、それで漫画を作るという新しい制作スタイルについて。かつてのビジュアルエフェクト産業では 1分100万〜数百万円レベルの制作コストがかかっていた。現在は Claude Code で開発コストが激減し、「ツールを作りながら作品を作る」が現実的な選択肢になってきている。
制作フローの変遷:
「Canva でコマ割りしつつ、字コンテはコーディング AI に流す」ハイブリッド体制へ移行中。アニフュージョンや ManifestEditor なども場面によって活用。
「これ、もしかしたらものすごい大事な話してるかもしれないですね」
漫画制作における AI 活用の本質的な転換点について。
「話を作るためには設計が必要で、読んでる人が何を知っていて何を知らないのかを把握しなければならない。その『知らない → 知っていく過程』が面白さの源泉」
TORAKO さんの「ストーリーが浮かばない」という悩みへの回答としても機能。「地球は終わった」から始まり「なぜ終わったか」を問い続ける構造や、「幸せなシーンを先に見せてから悲劇のギャップを演出する」手法も具体的に解説。
「キャラクターの Wants は平穏な日々。Needs は泥まみれ・傷だらけ・呪い」
殻尾先生の理論フレームを YOUKAI に直接適用するパート。
「ひどい目に遭わせないと主人公が動かない。黒渕くんはほんとに何もしないんですよ」と原作者自らが解説。「何もしない主人公」と評しながら、それが意図的なデザインだと明かす。
殻尾さんと二人で作っていることの意義も。「殻尾さんが全部のストーリーを知っていたら、AI が全部知ってしまう。知らない方がいい設定もある」 — シリーズ監督と今週の担当回だけ知っている人の違い、という構造をそのまま制作に活用している。
AICUマガジン 7月号・8月号の予告とともに、YOUKAI のキャラクター設計をさらに掘り下げていきます。
「これ答えみたいなもんだから、ちょっとアーカイブに残さないかも」
読者 YOUKAI 投稿コンテストの審査基準を先行公開 !
審査軸と注目ポイントは以下を予定しています
・オリジナリティ:設定・見た目に独創性があるかか
・物語性:誕生の経緯・目的が明確か / キャラクターの目標と欠点が対応しているか
・キャラの魅力:一言で説明できるフックがあるか / 初見で面白いと感じさせる発想があるか
・展開性:このキャラで物語を動かせるか / 成長・変化・葛藤を生み出せるか
・コミュニティ創発性:二次創作・応援コンテンツが生まれそうか / コミュニティを巻き込む力があるか
殻尾賞: 殻尾先生が「漫画に描きたい」と思ったキャラに贈る特別賞。漫画制作者目線の実用性を重視。
AICU 特別賞: AICU 編集部による賞。
応募形式: キャラ設定 + リファレンス画像 3 枚 → AICU Discord またはメール。画像サイズは 9:16 (縦型) 推奨で解像度は 350 dpi 相当あれば十分、とも。
TORAKO さんが「キャラクターコンテストに応募したい」と意欲を示しつつ、解像度・画像サイズの質問など実務的なやりとりも。
終盤は YOUKAI のゲーム化構想へ。
TORAKO さんが「ロブロックス化したい」と発言すると、しらいはかせから「流行ってるからとか、ただコピーする場所になってるのはな〜」と即座にブレーキが。代わりに殻尾先生から「ミステリ探偵系的なアドベンチャーゲーム」「ひたすら駆け抜けるランナーゲーム」案が出て白熱。
「毎日やりたくなるハイパーカジュアルゲームがいい。マインスイーパーの爆弾をハルシネにするだけで妖怪ゲームになる」
玉入れのゲーム化 (「カゴ自体が動く玉入れゲーム」)、一人称視点ではなくキャラが動くサイドビューなど、具体的なアイデアが次々と。「バトルアスリーテス」のような育成 + 運動会モチーフも。チャットで Surf Gameを共有。二人の会話がゲームデザイン論としても成立しており、YOUKAI ゲーム化は今後の可能性として継続検討へ。
2026 年 7月9日 (木) 21:00〜22:30 / Zoom
ご予約:
事前のご質問・トピックリクエスト は info@aicu.jp までお気軽にどうぞ。
4月号 2026-04-18 https://ws.aicu.jp/watch/labplus-neo-260418/ (Lab+ 会員視聴可)
5月号 2026-05-09 https://ws.aicu.jp/watch/labplus-neo-260509/
シリーズ全体: https://ws.aicu.jp/series/labplus-neo/
Originally published at note.com/aicu on Jun 12, 2026.