より複雑なワークフローを構築したり、効率的に作業を進めたいと思ったことはありませんか?
ComfyUI-Custom-Scriptsは、そんなあなたの悩みを解決する拡張機能です。ワークフローの自動化、ノードの操作性向上、画像管理の効率化など、様々な機能を提供し、ComfyUIをさらに便利に進化させます。
こんにちわ、AICU media編集部です。
「ComfyUI マスターガイド」第18回目になります。
本記事では、ComfyUI-Custom-Scriptsのインストールから、豊富な機能、そして活用方法までを詳しく解説していきます。あなたのAIアート制作を、より快適で創造的な体験へと導きます。
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今回はComfyUI-Custom-Scripts「保存版」完全紹介をめざして頑張ってお送りします。よろしかったらシェアよろしくお願いいたします。
ComfyUI-Custom-Scriptsは、ComfyUIの操作性と効率性を向上させるための強力なツールセットです。ワークフローの効率化、プロジェクトの整理、AIアート作成プロセスに新しい機能を追加するためのさまざまなカスタムスクリプトとノードを提供します。これらの機能を活用することで、ワークフローの管理や画像生成プロセスがより直感的かつ効率的になります。
以下がComfyUI-Custom-ScriptsのGitHubリポジトリになります。
https://cdn.iframe.ly/xKsLsAo?v=1&app=1
ComfyUI-Custom-Scriptsの各機能の設定は、メニューの歯車ボタンをクリックして表示される設定画面で行うことができます。
設定画面の「pysssss」セクション内の設定項目がComfyUI-Custom-Scriptsで追加された設定になります。
Image Feedは、生成した画像の履歴を表示します。初期設定では、下部に配置されています。
画像を生成していくと、このようにImage Feedに今までに作成した画像が表示されます。
Image Feedに関する設定は、以下の4つがあります。
Autocompleteは、プロンプトの入力時にプロンプトの候補を表示する機能です。例えば、「emb」と入力すれば、「embedding:」という候補を表示してくれます。候補は、「↑」または「↓」キーで選択することができます。
選択後、TabまたはEnterキーを押すことで選択を確定できます。
設定画面には、以下の設定項目があります。
ノードを綺麗に配置することができます。
この機能を有効にすると、ノードの配置がマス目に沿って配置されるようになります。
ComfyUI-Custom-Scriptsが提供するノード「Checkpoint Loader」「Lora Loader」の使用時に、CheckpointやLoRAの選択でプレビュー画像を表示する機能です。
使用するには、Checkpointの場合は「ComfyUI/models/checkpoints」フォルダ、LoRAの場合は「ComfyUI/models/loras」フォルダにCheckpointやLoRAと同名のPNGファイルを配置します。例えば、Checkpointの「sd_xl_base_1.0.safetensors」のプレビュー画像を表示するには、「ComfyUI/models/checkpoints」フォルダに「sd_xl_base_1.0.png」を格納します。
Checkpoint、LoRA、Embeddingの詳細情報を表示します。Checkpointの場合は、「Load Checkpoint」ノード上で右クリックし、表示されたメニューの「View Checkpoint Info…」を選択します。LoRAの場合は、「Load LoRA」ノード上で右クリックし、表示されたメニューの「View Lora Info…」を選択します。
Embeddingの場合は、プロンプトの入力時に表示される候補のインフォメーションボタンをクリックすることで表示させることができます。
モデルの詳細は、以下のように表示されます。
ノードに色をつけることができる機能です。
色の付け方は、ノードを右クリックし、表示されたメニューから「Colors」を選択すると、色の選択メニューが表示され、そこから色を選択すると、ノードに色を付けることができます。
色の選択で「Custom」を選択すると、色選択のパレットが表示され、ここで好きな色を選択できます。色を選択した後にEnterキーで完了となります。
ワークフローの実行状態をブラウザのタブに表示されるアイコンで判断することができます。また、ワークフロー実行中のタブに表示される数字は、「Queue size」になります。
この機能は、「KSampler (Advanced)」ノードの各ウィジェットの値を質問に答えていくことで設定していく機能です。
ノードやグループにロックオプションを追加し、ロックを解除するまで移動できないようにします。しかし、現状はグループにしか効果がなく、ノードには適用されないようです。
入力した値を利用して計算を行うカスタムノード「Math Expression」を提供します。以下が「Math Expression」の仕様になります。
例えば、以下のように2つの画像(両方ともwidthが1024px)を読み込み、1つを入力「a」、もう1つを入力「b」に入力します。Math Expressionでは、「a.width + b.width」と入力し、ワークフローを実行すると、2048という結果を出力できます。
ワークフロー内で使用されているノードの検索をサポートする機能です。
特定の標準ノードに対して、接続対象のノードを簡単に追加する機能が提供されています。
入力をトリガーに音を鳴らすカスタムノード「PlaySound」を提供します。例えば、以下のようにグラフの末端に接続することで、ワークフローの実行が完了した時に音を鳴らすことで、実行完了を通知するために使用できます。
「PlaySound」の各ウィジェットの説明は以下になります。
入力をトリガーにシステム通知を起こすカスタムノード「System Notification」を提供します。
例えば、以下のようにグラフの末端に接続することで、ワークフローの実行が完了した時に通知を出すことで、実行完了を通知するために使用できます。
「SystemNotification」の各ウィジェットの説明は以下になります。
「Load Text」は、テキストファイルを読み込むカスタムノードです。例えば、よく使うプロンプトをテキストファイルで保存しておき、それを読み込み、プロンプトとして使用することが考えられます。
「Load Text」の各ウィジェットの用途は以下のとおりです。
「Show Text」は、テキストを表示するカスタムノードです。例えば、前述した「Load Text」を使用した際に、中間に「Show Text」を挟むことで、読み込んだテキストファイルの内容を確認することができます。
メニューの下部に生成画像が表示される機能です。
「String Function」は、テキストのカンマ区切りでの結合や、正規表現を使った置換などの機能を提供するカスタムノードです。
「String Function」の各ウィジェットの用途は以下のとおりです。
appendの使い方としては、まず「String Function」のtext_aを入力に変換し、その入力に対してテキストを接続させ、入力されたテキストに対してtext_b、text_cの内容を追加します。
replaceの場合は、正規表現を使用することもできます。text_bに入力した正規表現に一致する箇所をtext_cに入力した正規表現で置換します。
ノードのウィジェットのデフォルト値を設定することができます。設定画面の「Widget Defaults」の「Manage」をクリック後に表示される画面からデフォルト値を設定します。
ウィジェットのデフォルト値の管理画面では、Node Class(カスタムノード名)、Widget Name(ウィジェット名)、Default Value(デフォルト値)を設定します。各項目を入力後に「Save」をクリックで登録完了になります。一例として、Node ClassにKSampler、Widget Nameにsteps、Default Valueに30を設定します。
以下がデフォルト値を設定した結果です。本来のstepsの初期値は20ですが、30に変更になっていることが確認できます。
ワークフローの保存と読み込みを手軽に行える機能があります。ComfyUI-Custom-Scriptsをインストールすると、メニューの「Save」「Load」にプルダウンメニューが追加されます。
「Save」のプルダウンメニューを開くと、「Save as」と「Save to workflows」が表示されます。「Save as」は、標準の保存機能で、指定した場所にワークフローが保存されます。「Save to workflows」は、保存場所の指定はできず、自動で「ComfyUI/pysssss-workflows」フォルダに指定した名前でワークフローが保存されます。
次に「Load」のプルダウンメニューを開きます。このメニューには、「ComfyUI/pysssss-workflows」フォルダに保存されているワークフローが表示されます(要するに「Save to workflows」で保存したワークフローが表示されるということ)。通常の「Load」では、ファイル選択ダイアログが開き、読み込むワークフローを選択しますが、この機能ではプルダウンメニューに表示されたワークフローをクリックするだけで読み込むことができます。
設定画面では、メニューの「Load Default」で読み込まれるワークフローを「ComfyUI/pysssss-workflows」フォルダに保存されているワークフローに変更することが可能です。設定画面の「Default Workflow」の選択肢には、「[ComfyUI Default]」と「ComfyUI/pysssss-workflows」フォルダ内のワークフローが表示されます。「[ComfyUI Default]」は、ComfyUIの標準のワークフローになります。それ以外の保存したワークフローを選択すると、「Load Default」で読み込まれるワークフローが選択したワークフローになります。
ワークフローを画像として保存する機能です。以下の記事で解説しているので、詳細は以下の記事をご覧ください。
設定画面の項目「Use number input on value entry」を有効化すると、ウィジェットの数値入力がスピンボックスで可能になります。
ノードの数値タイプのウィジェットをクリックし、値の編集ボックスが開くと、上下のボタンが追加されています。
ComfyUI-Custom-Scriptsは、ComfyUIの機能を大幅に拡張し、より快適で効率的なAI画像生成を実現する強力なツールです。ノードの自動配置、プロンプトのオートコンプリート、ワークフローの保存・読み込み機能など、様々な機能が提供されています。これらの機能を活用することで、ワークフローの管理、画像生成プロセスの効率化、そして新たな表現の可能性を探求することができます。
この記事で紹介した機能以外にも、ComfyUI-Custom-Scriptsは常に進化を続けており、新しい機能が追加されています。ぜひComfyUI-Custom-Scriptsを導入し、ComfyUIの可能性を最大限に引き出しましょう。あなたのAIアート制作が、さらに楽しく、創造的なものになることを期待しています。
次回は、ComfyUIのカスタムノード「XY Plot」の方法を紹介します。乞うご期待!
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Originally published at https://note.com on Sept 18, 2024.