AIで映像制作を「フロー」で実現:Googleの新ツール「Flow」をクリエイター視点で徹底解説

AIで映像制作を「フロー」で実現:Googleの新ツール「Flow」をクリエイター視点で徹底解説

本日は、Googleが提供する最先端の生成AI動画「Veo3」とツール「Flow」について、その概要を紹介します。Flowは、映画制作者との共同開発によって生まれたツールであり、Google DeepMindの最も先進的なモデルであるVeo3Imagine、そしてGeminiの組み合わせによって実現されています。

 

Flowとは?

Flowは、AIを活用してより優れたクリップやシーンを制作できるよう、映画制作者を支援するツールです。テキストからビデオ、フレームからビデオ、そして「イングレディエント(料理の素材)」を組み合わせたビデオ生成まで、様々なモードが用意されており、創造性を解き放ち、制作のワークフローを劇的に効率化します。
https://flow.google/ 

まだ日本では使えません!

Veo3とFlowは日本からはまだ利用できません。
またFlowや動画生成のVeo3を使う場合、「Gemini Advanced」の後継「Google AI Pro」(月額2,900円)もしくは月額249.99ドル→$129.99(月額18,000円)「Google AI Ultra」のサブスクリプションが必要になります。現在は AI Proは無料、AI Ultraは$124.99/月、学生は15ヶ月間無料!(ただしVeo2)とのことです。

Google AI Pro is available at no charge for university students for 15 months. Prep for your exams, perfect your writing, and tackle your homework with an upgrade to the Google AI Pro plan, giving you more access to Gemini app and NotebookLM. Plus 2 TB of storage. See if you’re eligible for the student discount.
Google AI Proは、大学生の方に15ヶ月間無料でご利用いただけます。試験対策、ライティングの精度向上、宿題に取り組むなら、Google AI Proプランにアップグレードしましょう。GeminiアプリとNotebookLMへのアクセスがさらに増え、さらに2TBのストレージもご利用いただけます。学割の対象かどうかご確認ください。

米国版でのサブスクリプション料金表示

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日本の個人向けGoogle OneにはAI Proの名称変更のみが反映されています。もともと「Gemini Pro」だったところですね!

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https://one.google.com/about/plans?hl=ja&g1_landing_page=0

こちらのURLからGoogle AI Ultraを見つけることができます。
https://one.google.com/intl/ja/about/google-ai-plans/

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https://one.google.com/intl/ja/about/google-ai-plans/

いずれにしてもGoogle Oneは個人アカウントのみでの提供です。
Workspace向けには別のプランが提供されるのでしょうか。

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今回は公式動画とクリエイターの動画から、Veo3の実力と「Flowってなんなの?」を予習していきたいと思います。

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すでに作品を作り始めた海外クリエイターたち

クリエイティブAIのYouTuber、MattVidPro AIさんがVeo3を使って早くもたくさんの動画作品を作っています。

 

Flowの主要機能と使い方

Flowチームのノアさんによる講演内容をブログ記事としてまとめます。

こんにちは!Flowチームのノアです。今日は、私たちが開発した革新的なジェネレーティブビデオツール「Flow」について、その概要と具体的な使い方を簡単に説明します。Flowは、映像制作者の皆さんと共同で作り上げたツールで、AIを活用してより優れたクリップやシーンを生み出すことを目指しています。

このツールの根幹には、Google DeepMindが誇る最先端のモデルである「Veo」「Imagine」「Gemini」が統合されています。それでは、早速Flowの世界に飛び込んでみましょう!

 

Flowのプロジェクトビューでは、すべてのプロジェクトを簡単に管理できます。プロジェクトに入ると、生成されたすべてのクリップが表示されます。

  • Flowのプロジェクトビューと生成の基本

まず、Flowの「プロジェクトビュー」では、皆さんのすべてのプロジェクトが一覧で表示され、作業中の内容を簡単にスクロールして確認できます。プロジェクトをクリックして開くか、新しいプロジェクトを開始すると、そのプロジェクトで生成されたすべてのクリップが順次表示される仕組みです。

プロンプトボックス:AI生成の出発点

次に、AI生成の要となる「プロンプトボックス」について詳しく見ていきましょう。

  • テキストからビデオ(Text to Video)

    • デフォルト設定は「テキストからビデオ」です。ここに何かテキストを入力するだけで、それに応じたビデオクリップが生成されます。

  • フレームからビデオ(Frames to Video)

    • ドロップダウンメニューからモードを切り替えることができます。このモードでは、ビデオの「最初のフレーム」「最後のフレーム」、またはその両方を使用して、新しいビデオを生成できます。

    • イングレディエントドロワー」という機能では、過去に生成したフレームのコレクションが開かれ、それを再利用することも可能です。

    • フレームとして使用する画像をアップロードしたり、AIに画像を生成させることもできます。

    • 「カメラコントロール」のチップ(小さなアイコン)を選択すると、プロンプトで細かく記述しなくても、カメラの動き(パンやズームなど)を生成に追加できます。小さなプレビューも表示されるので、動きを事前に確認できます。

  • イングレディエントからビデオ(Ingredients to Video)

    • これは「フレームからビデオ」と似ていますが、画像を最初のフレームや最後のフレームとして使う代わりに、いくつかの「イングレディエント(要素)」を選んで1つのシーンに組み合わせることができます。

    • クリップ内でそれらの要素がどのように相互作用するかをプロンプトで指示できます。

    • 同じイングレディエントを使い続けることで、キャラクター、場所、オブジェクトの一貫性を、複数のショット間で簡単に維持できるのが特徴です。


シーンビルダー:複数のクリップで物語を紡ぐ

気に入ったクリップが生成されたら、それを「シーンビルダー」に持ってきて、短いシーケンス(一連の映像)を作ることができます。クリップにカーソルを合わせると表示される「Add Scene」ボタンをクリックすると、自動的にシーンビルダーに移動します。

シーンビルダーでは、複数のクリップを組み合わせて一つのシーンを作成するための、いくつかの便利な機能があります。

  • Jump To

    • この機能はGeminiの強力なAIを活用し、前のクリップがどのように終わったかを理解して、プロンプトに沿って次のクリップをシームレスに生成します。これにより、クリップ同士が自然につながる映像を作成できます。

  • クリップのトリミング

    • シーン内のクリップの長さを調整するための「ハンドル」があります。

  • クリップの延長(Extend)

    • プラスボタンを使って「Extend」を選択し、プロンプトを追加することで、作業中のクリップを延長し、より長いシーンを作成できます。

  • フレームの保存

    • プレイヘッドの上にあるもう一つのプラスボタンは、特定のフレームを後で使えるように保存するためのものです。このフレームを起点または終点として、さらにクリップを生成したい場合に便利です。

  • クリップの並べ替え

    • すべてのクリップが生成された後でも、ボタン一つでシーケンス内でクリップを自由に並べ替えることができます。

  • シーンのダウンロード

    • 最後に、ここをクリックするだけで作成したシーンをダウンロードできます。

これがFlowを始めるための簡単な紹介です。私たちは皆さんがこのツールでどんな素晴らしい作品を生み出すのか、本当に楽しみにしています!

まとめ

Flowは、Google DeepMindの最先端AI技術を統合することで、ビデオ制作のプロセスをより直感的で効率的なものに変革します。テキストからビデオ、フレームからの生成、さらには複数の要素を組み合わせたクリップ作成、そしてそれらをシームレスにつなぎ合わせるシーンビルディングまで、映画制作者が創造性を「フロー」の状態で発揮できるよう設計されています。

https://labs.google/flow/about

 

Originally published at note.com/aicu on May 22, 2025.

AICU Japan

AICU Inc. AIDX Lab - Koto

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