AI動画の“最初の壁”を越える一冊『「作りたい」をカタチにする 動画生成AI』実践レビュー

AI動画の“最初の壁”を越える一冊『「作りたい」をカタチにする 動画生成AI』実践レビュー

つくる人をつくるAICU、本日はEMKOによる書評です。『「作りたい」をカタチにする 動画生成AI 基本からプロンプトのコツまでわかる!』(NOBU 著・インプレス)をお送りします。

最近、SNSでは個人が制作したAI動画をよく見かけるようになりました。

独自の世界観を持つキャラクターや、印象的なシーンが数秒の映像として流れてくると、思わず足を止めて見入ってしまいます。

そんな動画を眺めながら、ふと問いが浮かぶことはありませんか。

「自分にも、こういう動画が作れるだろうか」

けれど実際に挑戦しようとすると、いくつも不安や疑問が浮かんできます。

・どのツールを使えばよいのか
・どう進めれば完成までたどり着くのかもよくわからない

最初の一歩で止まってしまうことも多いものです。

今回紹介する『「作りたい」をカタチにする 動画生成AI』 (NOBU著・インプレス)は、その“最初のつまずき”を解消し、Midjourneyの基本機能だけで、専門知識なくても10秒から30秒の短編動画を無理なく完成させるためのステップを示してくれる一冊です。

この記事では、本書の手順に沿って実際に動画を制作しながら見えてきた、初心者にとっての気づきやポイント を、実践レビューとして紹介します。

まずは、本書の手順で実際に制作した短編動画をご覧ください。
これが、到達できるひとつのゴールイメージです。

▼完成した動画はこちら

 

ここからは、本書のステップに沿って制作を進めた実践レビューとして、
どのように動画が形になっていくのかを一部ご紹介します。

実践レポート

Step1:まずは5秒動画を作る

本書の最初に案内するのは、たった5秒の短い動画づくりです。
サンプル画像とプロンプトが用意されており、読者は、迷わず最初の一歩を踏み出せます。

▼実施に作成した動画(又はサムネイル画像)

 

静止画だったキャラクターが動き始める瞬間には、小さな驚きがあります。ここで得られる“作れた”という手応えが、次のステップへのモチベーションになります。

Step2:Extend機能で尺を伸ばす

次のステップは、5秒の動画を約13秒まで伸ばす“Extend”。
初心者が直面しやすいのが、つなぎ目の不自然さです。

・キャラクターの姿勢が急に変わる
・背景が別シーンになってしまう
・動きが連続しない

本書では、こうした破綻が起きやすいポイントと、それを避けるための“見極めのポイント”が丁寧に整理されています。

具体的な手順も大事ですが、これから良い動画を作っていくために
「なぜ破綻が起きるのか」「どんな素材が伸ばしやすいのか」
という視点を育てる部分こそ価値があり、本書ではこのような考え方も学べます。

AI動画の“最初の壁”を越える一冊『「作りたい」をカタチにする 動画生成AI』実践レビュー

Step3:複数のカットをつないでショートストーリーを作る

単発の動画生成と比べて、複数のカットをつなぎ“物語”として成立させる作業は、動画制作において最初に戸惑いやすいポイントです。
「どうつなげれば自然に見えるのか」——
その難しさに、一度立ち止まった経験がある方も多いかもしれません。
本書では、このステップにしっかり時間が割かれています。

Midjourney の3つの基本機能
(キーフレーム/ループ/Motion)
を初心者でも扱える形に落とし込み、
短いカットを複数つくって物語を構成する流れを学べます。

素材だった動画が、
つながった瞬間に“作品として動き出す”——
この感覚は、動画制作の楽しさそのものです。

▼作成したショートストーリー

“動かす”から“構成する”へ。
クリエイティブの視点がここで一段階変わっていきます。

Step4:BGM付きオリジナル短編動画を完成させる

最終ステップでは、これまでの工程を統合し、
15〜30秒の短編動画を完成させます。

 ・画風の調整
・アスペクト比の設定
・素材生成
・Stop Motion
・Canvaでの画像編集
・動画編集で流れを構築
・SUNOでBGMを生成

複数ツールを使いながら“ひとつの世界”をまとめ上げる時間は、
まさに動画制作の醍醐味です。
音楽がのるだけで映像の空気が変わり、作品としての統一感が一気に立ち上がります。

本書のステップを完走すると、ツールの利用者から、
“動画を創る側のクリエイター”へ自然と視点が移り変わっていることに気づきます。

AI動画の“最初の壁”を越える一冊『「作りたい」をカタチにする 動画生成AI』実践レビュー

本書の良かったところ

・挫折しにくい構成

つまずきやすい箇所を先回りし、丁寧に説明してくれます。

・ 図やスクショが豊富で迷わない

初心者が”画面迷子”にならないよう徹底した配慮があります。

・付録が驚くほどに実践的

構図・レンズ・ショットなど、動画の質を左右する基礎が凝縮されています。

・アイデアが湧いてくる

作例が豊富で、 「次はこう作ってみたい」が自然と湧いてきます。

こんな人におすすめ

・ AI動画を始めてみたいけれど、最初の一歩が不安な人
・ 一度挑戦したけれど、途中で挫折してしまった人
・ センスより “手順で理解したいタイプ” の人
・ 自分の世界観を動画として表現してみたい人

本書の購入はこちら

https://amzn.to/4pqNw4b

AI動画づくりの”最初の壁”を、やさしく越えさせてくれる一冊です。

まとめ

AI動画をつくることは、思っているよりずっと身近です。
”まずは5秒”という一歩が、”作ってみたい”を”作れるかもしれない”へと変えてくれます。
“見る側”から“つくる側”へ。
その最初の跳躍を、本書は後押ししてくれます。
これからAI動画制作をする方にとって、安心して踏み出せる入門書になるはずです。

npakaさんの書評

https://note.com/npaka/n/nb699800d00e2

EMKOのこれまでの記事

https://note.com/aicu/n/n8b6f6d46d323

https://note.com/aicu/n/n96c0512032bf

著者のNOBUさん、素晴らしい著書のご執筆ありがとうございました。

https://note.com/nbykos/n/n9de8fbf3e3b2

AICUへの書評依頼は X@AICUai までDMでどうぞ!

 

Originally published at note.com/aicu on Dec 8, 2025.

AICU Japan

AICU Inc. AIDX Lab - Koto

Comments

Related posts

Search Nano Banana Pro編集お助けアプリ「Banana Canvas」が凄すぎた! 【AiCutyメイが解説】