[特別寄稿] 連載1年半のAI漫画「YOUKAI」第1話を、Anifusionで丸ごと作り直してみた(前編)

[特別寄稿] 連載1年半のAI漫画「YOUKAI」第1話を、Anifusionで丸ごと作り直してみた(前編)

[YOUKAI × Anifusion]AI漫画フェスティバル開催中!
応募期間:2026年7月9日〜7月26日
コンテストページ → https://c.aicu.jp/2607

どうも、AICUコラボクリエイターの殻尾/殻Bee(からびー)です。

このたびAI漫画制作ツール Anifusion さんとのコラボで、

「[YOUKAI × Anifusion] AI漫画フェスティバル」

が絶賛開催中です!!(゚∀゚)ノシ

https://note.com/aicu/n/na4a3b29a28dc

……なのですが、審査員である私自身が「まずやってみせないと説得力ないよね?」ということで、
連載1年半を経た今、第1話をAnifusionで丸ごと作り直す!!
という企画に挑戦しました。

結論から言うと、8ページだった第1話が10ページになり、ほぼ全コマ新規生成になりました。

この記事では、その制作過程を全部お見せします。うまくいったところも、思い通りにならなくて何度もやり直したところも、隠さず書きます。これから応募される方の実用資料になれば嬉しいです。

なぜ今、第1話なのか

「YOUKAI」は現在17話まで進み"体育祭編"の終盤に差し掛かっています。

第1話を描いたのは約1年半前。当時の原稿を今の目で読み返すと……
まぁ正直、いろいろヒドい( ̄▽ ̄;)。もちろん当時は全力でしたが、キャラクターの設定も、世界のルールも、この1年半で圧倒的に育ってしまった。

たとえば当時の第1話では、主人公・クロブチのクラスメイトがYOUKAIに一切反応しないコマがあります。でも現在の設定では「AIグラス越しなら普通の人にもYOUKAIは視える」ことになっている。つまり過去の自分が、未来の自分と矛盾しているようにも見えます。

監修のしらいはかせによると

YOUKAIはAIメガネの性能にもよりますが、最先端の技術でも「注意していないと見えない」存在です。クロブチは「なぜか見える」という能力を持っています。2Aの面目はクロブチと付き合っているうちに「だんだん見えるようになってきた」という設定なんです。この頃は、見えてなかったんですね

こういう画風の変化に加えて、「連載を続けたからこそ見えてくる面白さや演出の整理」を、AIツールを使って修正できるならやってみたい。それが今回の出発点でした。

なお、この記事でお見せするのは「現状のAnifusionでYOUKAIを作ってみたら、どこまでできるのか」という実験です。既に公開されている第1話を差し替えるものではなく、セリフや構成にも手を入れた"もしも版"としてお読みいただければと思います。

設計編:ページを増やす、という判断

「1話で伝えるべきこと」を6つに絞った

作り直すにあたって、最初にやったのは絵を描くことでも、プロンプトを書くことでもありませんでした。「この1話で、読者に何を伝えなければいけないのか」を紙に書き出す作業です。

  1. 黒渕見介(クロブチ ケンスケ)と愛川流(アイカワ ルイ)というキャラクター
  2. 二人のファーストインプレッションと関係性
  3. クロブチはYOUKAIが見えるという特性
  4. この世界には「YOUKAI」という存在がいるらしいということ
  5. YOUKAIはどんなもので、何をする存在なのか
  6. クロブチとYOUKAIの関係性

この6つで旧版を採点してみると、5番だけがスカスカでした。旧版で説明していたのは「ウニマジンXLという個体」の由来だけで、「YOUKAIというカテゴリそのもの」の説明がどこにもなかったんです。連載を追っている読者は知っているから気づかない。でも初見の人には伝わらない。

そこで新版では、クロブチの心の声としてこんなモノローグを足しました。

妖怪——いや、正式にはYOUKAIと呼ぶ。
AIが生んだ、グラス越しじゃないと視えないナニカ
危ないのも、無害なのも、いろいろいる

たった3行。でもこれがあるかないかで、初見の読者の理解度が変わります。

応募される方へ: 読切短編部門は最大16ページです。限られたページで「何を必ず伝えるか」をリスト化してから構成に入ると、後から「あ、これ説明してなかった」という事故が減ります。おすすめです。

8ページ→10ページ。増やしたのは「説明」ではなく「見せ場」

旧版の8ページを見直すと、一番の見せ場であるYOUKAIの投影崩壊シーンが窮屈でした。ページの都合で、崩壊の恐怖を1ページに押し込んでいたんです。

なので新版では、崩壊シーンの手前に「クロブチの内心の独白」で1ページ丸ごと使い、崩壊そのものにも1ページ丸ごと使いました。

増やすべきは説明のページではなく、見せ場に呼吸をさせるページ。これは今回いちばんの学びでした。

「主人公を成長させない」という判断

これは連載作品ならではの話ですが、面白かったので書いておきます。

構成を練っていた時、「ラストでクロブチが『見ないふりをやめる』決意をする」という案を思い付きました。確かに読み切りとしての満足感は出ます。が、結局却下しました

クロブチがその境地にたどり着くのは、17話まで進んだ現在の話だからです。1話でそれを使ってしまうと、17話の彼の心情の重みが消えてしまう。

なので新版のラストは、決意でも活躍でもありません。悲鳴が上がる廊下を、彼はただ振り返って——そして立ち去ります。「精々気を付けるんだね」と言い残して。彼はまだ、誰も助けない。

キャラクターの成長は、使い切ってしまえば二度と使えない資源です。1話のうちに全部出さない、という判断は、連載を考えている方には特に意識してほしいところかもしれません。

しらいはかせ談:

この辺は連載企画かどうか、にもよりますね!
クロブチは「何もしない、目立たない主人公」という難しくて新しいヒーロー。さらに「AIグラスがあたりまえになった時代の中学生」という視点での成長を描くのが見どころだと考えています。技術は進化しても、人々が成長するには時間がかかりますからね!

 

ちなみに、綴じ方向が逆でした!

完全に余談ですが……1年半前の「YOUKAI」は左綴じ(左→右読み)で組まれていますが、現在は右綴じです。この辺りの変遷も懐かしい感じがしますね。

つまり旧版のコマ割りは、そのまま流用すると視線誘導が全部逆走します。「同じコマを持ってくればいい」とはならず、実質すべて新規設計になりました。全コマ再生成する決め手のひとつがこれです。

これについても、はかせが何か言ってます

せっかくなので、YOUKAI漫画リーダーを開発中〜!!

え、これは楽しみすぎる!!

<つづく!>

おしらせ

開催中の「[YOUKAI × Anifusion] AI漫画フェスティバル」には、3つの部門があります。

✍️ Anifusion解説部門 Anifusionを使って「Anifusionを使いたくなる漫画」を描く部門。この記事で紹介したハマりどころも、漫画にしたら絶対に面白いと思います。

👹 AI漫画「YOUKAI」幻想図書館編 読者YOUKAI募集 次の舞台は「幻想図書館」。あなたが考えた「この世界にいてほしいYOUKAI」を募集しています。優れた提案は、本編に登場する可能性があります。 キャラクターデザイン3面図+能力がわかるイメージ画像でご応募ください。

今回のウニマジンXLがまさにそうですが、YOUKAIは「元になったAIの機能を受け継ぐ」存在です。どんなAIから生まれ、その能力が人間のどんな弱さを暴くのか。そこまで考えてもらえたら、私は絶対に嬉しいです。

📖 読切短編部門(最大16p) フリースタイル部門。WebToon、4コマ、ページ漫画、なんでもOK。採用作品はAICUマガジンに掲載されます。

応募締切は2026年7月26日。 応募者全員に参加賞(1,000AICUポイント+Anifusion初月50%オフクーポン)が出ます。

エントリーはこちらから → https://c.aicu.jp/2607

AIという道具は、「絵を描くこと」にハードルを感じていた人の壁を取り払ってくれました。でも、この記事を読んでいただければわかる通り、うまくいかないこともたくさんあります。髪型が違う、カメラが揃わない、怖すぎるものが出てくる。

その試行錯誤ごと楽しめる人にとって、今は本当にいい時代だと思います。

あなたの生み出したYOUKAIが、私のキャラクターたちとどんな化学反応を起こすのか。楽しみに待っています。

AI漫画「YOUKAI」原作:しらいはかせ(@o_ob)/作画・キャラクター原案:殻尾(@KARA_Beee)
連載を読む → https://j.aicu.ai/Youkai
Anifusionを使ってみる → https://j.aicu.ai/Anifusion

Originally published at note.com/aicu on Jul 19, 2026.

AICU Japan

AICU Inc. AIDX Lab - Koto

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