2026年5月29日、Google Cloudから、クリエイターの面倒な作業を一気に自動化できる新しいAIモデル「Nano Banana 2」と「Nano Banana Pro」が登場しました。これはVertexAIで使えるAgentAPIですが、動画URLを投げるだけで最高の瞬間をイケてるサムネイルやストーリー画像にするツールなど、自分が本当に使いたいプロ向けアプリがアイデア次第でいくらでも作れます。今回は、Agent Studioのコンソールのスクリーンショットを交えながら、開発時につまづきやすいポイントとその解決策、そしてアプリ開発や表現力を限界突破させるための具体的な実用的なプロンプトを解説します。
新登場 YouTube動画入力の基本操作
今回のリリースで、「Nano Banana 2」と「Nano Banana Pro」は"GA"つまりGeneral Available(一般提供版・正規版)になりました。現在はVertexAI経由ですが、近いうちにGemini等でも使えるようになると予測します。今回のリリースの最大の強みは、プロ向けの有料機能の拡充。テキストや参照画像だけでなく動画をそのまま指示(プロンプト)の入力ソースとして利用できる点にあります。
Agent Studioでの利用
今回のリリース、公式手順ではGeminiやAI Studio ではなく
Google Cloud Platform 内の Agent Studio で使用します。
https://console.cloud.google.com/agent-platform/studio/
⭐︎実際にはGCPプロジェクトや課金設定が済んでいないと使えません。
さらにAgent Platform APIを Enableにする必要があります
Agent Studioのコンソール画面を開くと、プロンプト入力欄の左側にプラスボタンが配置されています。ここをクリックするとメニューが表示され、ローカルファイルのアップロードやGoogle ドライブからのインポートと並んで「YouTube video link」という選択肢が現れます。
メニューからYouTube連携を選ぶと、URLを入力するダイアログボックスが表示されます。ここに解析したい動画のリンクを貼り付けて挿入ボタンを押すだけで、AIへの動画アタッチが完了します。コンソール上では、指定した動画のサムネイルがプレビュー表示され、視覚的に正しく連携されているかを確認しながら作業を進めることができます。
表現力を限界突破させる具体的な実践プロンプト紹介
動画の時系列や文脈を深く読み解く能力をフルに活かし、自作ツールの裏側に仕込んでおくための具体的な英文プロンプトと、実際に生成された驚きの成果物を紹介します。
サンプル動画をゲーム事業部の「Football News Hero」からお借りしました
この動画をアップロードしたら、あとはプロンプトを入れるとエージェントが再帰的に動画を調査して、簡単なプロンプトで複雑な画像を作れるようになります。
劇的ビフォーアフターを左右2分割画面で描く
動画の最初と最後にあるギャップや変化のシーケンスを分析させ、1枚の画像を左右に真っ二つに分けた構図で描き出すプロンプトです。
プロンプト:Analyze the attached video to contrast the state of the subject at the very beginning versus the very end. Generate a single high-fidelity illustration using a split-screen (left and right) composition. The left side shows the raw/initial starting state (Before), and the right side shows the highly polished, cinematic transformed state (After). Include a graphic border dividing the two sides, and add a bold text headline at the bottom comparing the two states. Modern anime style.
実際の検証では、左側に開発初期のシンプルな棒人間がサッカーをしている素朴な Before 画面、右側に観客が熱狂するスタジアムで超美麗なアニメキャラが炎のシュートを放つ After 画面が、中央の雷光のようなエフェクトで綺麗に分割されて出力されました。下部には、AIが自動で見出しを書き換えたことを示すテキストも合成されており、メイキング動画やDIY動画から一瞬でプロモーション画像を作りたいときに役立ちます。
マンガ風・アクションの残像を切り取る
スポーツやダンスなどの激しい動きの連続したモーションを分析させ、アメコミやアクション映画のポスターのように、1人のキャラクターが連続で動いているような残像を表現させるプロンプトです。
プロンプト:Analyze the dynamic action or motion sequence in the attached video. Generate a high-impact comic book style page. Show the main subject in a sequential chain of action across the frame, leaving semi-transparent motion trails of previous poses. Include 1 or 2 smaller embedded comic panels on the right showing the final impact (e.g., ball hitting the net) with stylized stylized onomatopoeia text like "CRACK!" or "KRA-KOOM!". Action manga style with dramatic speed lines.
生成された成果物では、キャラクターがシュートを放つまでの連続したポーズが美しい残像として1画面に描かれ、右側にはボールがゴールネットを揺らす瞬間が「CRACK!」「KRA-KOOM!」といったマンガ風の効果音付きのサブコマとして配置されます。一瞬の躍動感をグラフィックアセット化するのに最適です。
動画の起承転結を1枚にまとめる4コマストーリー
動画全体のストーリー展開(始まり、展開、クライマックス、結末)を分析させ、1枚の画像の中に4つのコマとして出力させるプロンプトです。
プロンプト: Analyze the timeline and narrative sequence of the attached video. Identify the four key stages of the video's story: the introduction (Kisho), the development (Ten), the climax (Ketsu), and the conclusion. Generate a single high-resolution image divided into a 2x2 grid (4 panels total), forming a manga/anime-style sequential storyboard from top-left to bottom-right. Style: Vibrant anime style with clean line art, dramatic lighting, and expressive characters that match the real subjects in the video.
実際の出力結果では、ゲームのトレーラー動画から、初期の企画イメージ、機能チェックの開発画面、熱いゲームプレイの瞬間、そしてベータテスト開始の告知画面へと至るタイムラインが、文脈の繋がった綺麗な4コマ形式で再構成されました。ユニフォームの色がきちんと青になっているのが、全てのシーケンスを利用していることがわかりますね。はかせアイコンもいます!
クリック率を支配するYouTuber風サムネイル
動画内の最もエネルギッシュなシーンを自動でキャプチャし、文字入れやエフェクトまで一発で完了させてバリエーション展開するためのプロンプトです。
プロンプト: Analyze the attached video and identify the most high-energy, climactic, or dramatic moment featuring the main subject. Generate a high-impact, ultra-vibrant YouTube thumbnail based on that key scene with the following enhancements: Make the main subject's facial expression highly expressive. Add a subtle, sharp neon rim light around the subject. Slightly blur the background to amplify depth. Include bold, stylized 3D typography on the left third of the image with a strong drop shadow and a glowing outline.
このプロンプトを基に、指示を少し変えるだけで、キャラクターの輪郭をネオンで光らせて「EPIC!」の文字を強調した王道デザインや、下部に「BREAKING NEWS」の速報帯を入れたパターン、さらに「Beta live on AICU Games!」といった配信イベント用のアナウンス帯を綺麗にレイアウトしたバリエーションを自在に量産できます。
開発現場で必ず直面する「4つの詰まりどころ」と解決策
自分でクリエイティブアプリや便利ツールを組み立てる際、コンソールの仕様や独自のルールによっていくつかのアラートに直面することがあります。スムーズに開発を進めるための解決策をまとめました。
画面上部の警告と403エラーが出た場合の対策
新しく立ち上げたプロジェクトのコンソール画面を開くと、画面上部にAPIの有効化を促す黄色の警告バーが表示されることがあります。この状態のままプロンプトを送信すると、Agent Platform APIがプロジェクトで使用されていないか無効化されているというメッセージとともに、ステータス403のエラーが返ってきます。
この罠を回避するには、エラーメッセージに記載されているURLか、Google CloudコンソールのAPIライブラリに移動し、製品詳細画面から「Agent Platform API」の有効化ボタンをクリックしてスイッチをオンにする必要があります。有効化がシステムに伝播するまで数分かかる場合があるため、オンにした後は少し時間を置いてから再試行してください。
ファイル容量制限とGCSアップロードの警告
コンソールに直接動画ファイルをアップロードしようとした際、ファイルサイズが7MBを超えているとシステムから拒否される仕様になっています。画面にはCloud Storageへのアップロードを促す案内が表示されますが、暗号化設定やプロンプトの保存状態によっては手続きが煩雑になります。
現場での一番手軽な回避ワザは、高画質な動画を一度YouTubeに限定公開などでアップロードし、その共有URLをAIに読み込ませる方法です。これにより、7MBの容量制限を気にする必要がなくなります。
YouTubeリンクの数に関する400エラー
動画を読み込ませるアプリを設計する際、1回のリクエストに含められるYouTubeリンクは1つだけという制限があります。プロンプト内に複数の動画URLを詰め込んで送信すると、YouTubeリンクを減らしてくださいというステータス400のエラーが発生します。複数の動画を比較させたいツールを作る場合は、1動画ずつ順番に処理するステップに処理を小分けにする工夫が必要です。
サービスエージェントの処理待ちによる400エラー
APIを有効化した直後や外部ストレージ連携時に、サービスエージェントをプロビジョニング中であるため数分後に再試行してくださいというステータス400のエラーが出ることがあります。これはGoogle Cloud側で動画ファイルを読み込むためのバックグラウンド権限を設定している状態です。ユーザー側の設定ミスではないため、何も触らずに3分から5分ほど待ってからもう一度送信ボタンを押せば正常に動き出します。
まとめ:自分の「欲しい」を形にして、創作を爆速にしよう
動画という時間軸のあるデータをまるごと投げて、自分の好きな形式の画像に一瞬で変換するプロ向けツールが、これほど簡単に作れる環境は他にありません。
画面の構成は、YouTubeのURLを貼る場所とボタンがあるだけのシンプルなWEBページで十分です。まずは自分専用の自動化ツールを開発して、日々のクリエイティブワークを驚くほど快適にしていきましょう。
[公式情報] Nano Banana 2 and Nano Banana Pro are generally available, and already powering creative workflows (May 29, 2026)
Originally published at note.com/aicu on May , 2026.29

Comments