AICU春フェス2026 Day1セッションレポート
「現役プロ漫画家・ハッシー橋本が訊く!! 生成AI漫画ってどうなのよ?」AICU media ライターのEMKOがお送りします。
はじめに
「AI漫画は魂がない」「著作権が…」「AIなんかに仕事は奪われない」。SNSにはさまざまな声が飛び交っています。では、実際の制作現場はどうなっているのか。感情論ではなく、現実(リアル)を知りたい。
そんな問いに応えるべく企画されたのが、「現役プロ漫画家・ハッシー橋本が訊く!! 生成AI漫画ってどうなのよ?」です。商業漫画の最前線で活躍するハッシー橋本(橋本智広)さんをゲストに迎え、AI漫画家の殻尾(からびー)さんと、AICU編集長・しらいはかせ(白井暁彦)によるクロストーク。プロ漫画家が本音で語る、温かいセッションとなりました。
本セッションはAICUはるフェス@GOX2026の初日(3月6日)に開催されました。
登壇者紹介
ハッシー橋本(橋本智広) X@hashimotosan84
『中間管理録トネガワ』作画担当。STEPNの実録漫画など商業漫画の最前線を「足で稼ぐ」漫画家。
殻尾(からびー) X@KARA_Beee
AI漫画家。「YOUKAI」連載中。STUDIO晴レル屋代表。SHIFT AI特別講師。
しらいはかせ(白井暁彦) X@o_ob
AICU編集長。連載漫画「YOUKAI」原作担当。エンタテイメントとコンテンツ工学を30年研究する工学博士。デジタルハリウッド大学大学院客員教授。
2人の出会い——AIアートバトルという戦場
しらいはかせと殻尾さんの出会いは、2024年11月末のとあるイベントで開催された「AIアートバトル」でした。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000147393.html
参加者が会場のスクリーン前でリアルタイムに画像生成を行い、審査員と観客の前でその腕前を競うというこの大会。韓国発祥で日本でも盛り上がりを見せていたこのフォーマットが、たまたまあるイベント会場で開催されることになりました。殻尾さんもしらいはかせも、それぞれ別々に応募していました。
https://note.com/o_ob/n/nf7a760746933
しらいはかせ:
「お題が会場のスクリーンに出て、制限時間内に画像を作ってください、と。大勢の観客が見ている前で挑むわけです」
しかも審査員が見守る中、ライブで画像を生成し続けるという緊張の場面。
しらいはかせはその場で、複数のAIを同時に走らせながら画像を生成。「3つのブラウザウィンドウを開いて、同時に画像を作っていた」という様子を後ろで見ていた観客たちは大盛り上がりだったそうです。
結果は——しらいはかせが優勝、殻尾さんが準優勝。
第1回生成AIアートバトル「 #AIBATO 」 StableDiffusion 部門で優勝しました〜
— 白井暁彦 - Dr.(Shirai)Hakase - しらいはかせ (@o_ob) November 22, 2024
超絶画力な @KARA_Beee さんにライブエンタメ博士として負けられない#背水の陣 …!!
怪しげなインパクトのAI平田茉莉花さんをStabilityAI APIで開発しつつ
「AI生成だっ!!」とわかる指多めの絵作りで〆ました。感謝! pic.twitter.com/rAw9tEoW6n
しらいはかせ:
「昨日のライバル、今日の仲間!みたいな感じになりまして」
と笑うはかせ。決勝で戦いながらも、殻尾さんの作るキャラクターの「少年漫画的な良さ」に惚れ込んだのがきっかけで、2人はAI漫画制作のコンビを組むことになりました。
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「YOUKAI」誕生——世界初のAIドリブン漫画連載へ
こうして出会った2人が、2025年の正月から始めたのが縦型漫画「YOUKAI」の連載です。
原作・設定設計:しらいはかせ
作画・キャラクターデザイン:殻尾(からびー)
テーマは「AIグラスが当たり前になった未来の中学生たちの日常」。スマホのような位置づけでARグラスを使う子どもたちと、それを没収しようとする先生たちとの攻防、恋愛、テスト……という設定で、技術監修をはかせが担い、キャラクターと作画を殻尾さんが担当しています。
「1年続けたら世界初です」という言葉の通り、AIドリブンなバンドデサインを1年以上継続した実績は、おそらく世界でも稀なケースです。
https://note.com/aicu/m/m9f433595f57e
ハッシー橋本の目線——「知らなかったけど聞いてみた」
こうしたしらいはかせと殻尾さんの活動に対して、今回ゲストとして登壇したのがハッシー橋本さんです。『中間管理録トネガワ』の作画担当として知られるプロ漫画家が、「AI漫画のリアル」を訊く。まさに今回のセッションタイトル「生成AI漫画ってどうなのよ?」を体現する立場です。
ハッシー橋本さん:
「僕は商業漫画しか書いたことがないので、AI漫画がどういうものか正直分からなかった。でも話を聞いてみようと思って」
「生成AIを使えば漫画が楽に書けるんじゃないかと思っていたんですが、実際に話を聞くと、楽したいならやめとけ、って感じですよね」
と率直に突っ込む場面も。AI漫画を知らないからこそ生まれる素朴な問いが、このセッションの核心に切り込んでいきます。
次回予告
記事②では、いよいよ制作の核心へ。LoRA、画像生成、写真トレースとの比較……AI漫画の基礎知識を、ハッシー橋本の「それ、何なんですか?」という素朴な問いとともに解説します。
登壇:ハッシー橋本 / 殻尾(からびー)/ しらいはかせ
#AICU春フェス2026 #AI漫画 #生成AI #漫画家
Originally published at note.com/aicu on Mar 17, 2026.

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